2005年06月25日

ONJO

 森下文化センターでONJO。弱音〜単音系あり、ユニゾンのビッグ・バンド的あり、パンクあり、フリー・ジャズあり、歌ものありと、相当に多彩なアプローチで、ピットイン大友フェス〜アルバム〜ヨーロッパ・ツアーの流れで試みてきたことを全部やってみせたというか、その最終形というか、ひとつの区切りみたいなライヴだった。とにかくバンド全体の自由度が恐ろしく高く柔軟で、ユニゾンだろうが弱音だろうがまったくスムーズに流れていくところがすごいですね。やっぱこのバンドは理論とか方法論以上に、プレイヤーの秀逸さがまず最初に来る。ひとつひとつの音に主張があって、他の音との関係性/無関係性を熟知していて、しかもどの音も美しいというところ。そのへんが、1月のピットインよりも格段に良くなっていたんじゃないですかね。

 個人的に興味深かったのは、どっちかというと弱音系の方で、他の音と関係するかしないかとか、無音の重要さとか、そういうところの緊張した空気がすごく伝わってきて、そのスリルがたっぷり味わえた。この日は特に宇波拓の次作楽器?(なんか明和電機みたいなの)によるノイズっぽい音がおもしろくて、あの異質な音が絡んでくると全体がねじまがっていく感じで、やっぱ特異さというところで際立っているなあと。サイン波と同様、このバンドに欠かせない音だと思いますね。

 それとこの日は歌ものを多くやっていて、カヒミ・カリィの持ち歌をメインに、演奏は比較的統制の取れたアンサンブルで支えているという感じのもの。即興弱音とはほとんど対照的なアプローチなので、それぞれの存在を際立たせていたと思うんだけど、なんか大友さん、今はこういう歌ものがおもしろいのかなあと思った。今後の方向性とまではいかないけど、今後わりとそういう傾向が強まっていくのかも。あーそれと、カヒミのヴォイスってあんまり好きじゃなかったんだけど、この日は歌ものでの発声がすごく色っぽかったりして、初めておもしろいと思いました。

 ただ、「ユリイカ」はピットインの時の方が良かったな。管楽器がやたらと多かったピットインに比べると、この日は今ひとつ迫力に欠ける感じ。それ以外は、ほとんど完璧じゃないですかね。いいライヴだった。毎回そうだけど。
posted by デンスケ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

大友良英ニュー・ジャズ・オーケストラ @森下文化センター(2005/06/25)
Excerpt: 大友良英のバンドである大友良英ニュー・ジャズ・オーケストラのライブが江東区森下文化センターで行われた。 大友氏もMCで触れていたがなんと区からオファーがあったのだ。 この文化センターの職員の一..
Weblog: CDVADER
Tracked: 2005-06-28 02:31
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。