2006年03月11日

倉地久美夫

 10日、渋谷のルデコという、雑居ビルの中にあるコンクリート打ちっ放しの廃墟っぽいギャラリー。3デイズの初日で、ホントは最終日のゲスト菊地成孔+外山明を見たかったのだけど、日曜の2時からという時間帯がイヤなので結局この日。ゲストは菊地雅晃。倉地は円盤ジャンボリーで2度ほど見たことがあるけどワンマンは初めて。最初に見たのが外山明とのデュオで、それが素晴らしくてですね、それ以来好きなんですね。

 この人の歌というのは、聴き手を強引に異次元に引き込むみたいなところがあって、しかも聴いていて居心地の悪さというかねじまがったような感覚が充満していて、それを味わいたいから聴いてるという気がする。つげ義春とか徳南誠一郎とか日野日出志とかに近い感じ。表現手段がとても豊富で、発声の仕方もいろいろあるし、スタイルも朗読だったり歌だったり、ギターの奏法も曲によって全然違ったりする。演劇的要素も強いから、1曲で1個の短編で本人は曲ごとに違う主人公を演じてる、という感じ。それがつながると、聴いてる方は全然違う世界をどんどん見ているような錯覚に陥って頭ん中ぐるんぐるんになる、みたいな。そのへんのモロモロがたまんなかったです。

 で、曲に入っていく集中力がものすごく高くて、ヘラヘラした話をしてたかと思うとやおら奇声を発してすごいテンションになったりする。自己表現にものすごく長けた人だと思いますね。ただねえ、曲間になるとチューニング延々してたりギターとっかえひっかえしたり楽譜を探したり、なにやらずいぶんバタバタしてて、それが曲が終わるたびに毎回だから、なんだかなあと思った(ライヴ慣れていないから?)。見ている方としてはそこでいったん興をそがれてしまって、ずっと集中力を持続させるのが難しくなってしまう。そんなんだから曲数はそれほどでもないのに、全体では2時間半くらいになっちゃって、最後の方はちょっとダラリと見てしまったし。まあそれがあってこそ曲での集中力が発揮できる、ともいえるし、「これもまた倉地の味」みたいに捉える人もいるんだろうけど、おれはちょっとネガティヴに感じてしまった。音楽そのものは素晴らしかったけど。
posted by デンスケ at 23:23| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。