2008年10月11日

ベルリン

小野島さん対談にあわせて見てきました。ルー・リードが『ベルリン』再現ツアーをやってるって最初聞いた時は、なんかピンク・フロイドみたいでイヤだなあ、とか思ったりもしたんですが、いやーとんでもない、素晴らしかったです。(以下ネタバレありますので)

とにかく最初の「ベルリン」〜「レディ・デイ」が、ピンと張った緊張感からダイナミックなバンド・サウンドへ移行していく、静から動への空気感の繊細な変化というのを見事に表現していて、もうこれだけで持って行かれました。初めて聴くこのアルバムの全曲演奏を、コーラス隊とかストリングス隊とか、ホーン隊も入れてものの見事に再現してる、ってことだけで鳥肌ものというか感涙ものなわけですが、そういうこと以上に演奏そのものがすごくいいんですよね。各プレイヤーともイキイキしまくりで、音に鮮度があるし、集中力もすごい。スティーヴ・ハンターの弾きまくりなギターは、最近のルーではちょっとトゥー・マッチに感じたりしましたが、やっぱこのアルバムにはあのギターがないとダメだろうし、このライヴにも合っていたと思いますね。

それになによりもグッときたのがルーのコンディションの良さ。時折ニターリと笑みを浮かべるところなんかは、VU再編の時のジョン・ケールとのバトルを思い出したりしたし、他にも派手なアクションを何度もしたり、シャウトもめっちゃキバっていたりして、このライヴをやるということへの喜びとか楽しさとかがビシビシ伝わってくるんですよね。彼にとっても新鮮だったということと、このライヴをやることでなにか解放感みたいなものがあったんでしょうね。ひとつケリがついた、みたいな。

そういうルー本人や演奏の気概があるから、懐古っぽさのまったくない、すごく今の演奏だったと思いますね。というか、彼のここ何年かの中でも突出していいライヴだったんじゃないでしょうか。おれは見ていて、涙腺が緩むような瞬間がいくつもありましたよ。

難を言えば、アンコールの2曲はちょっと蛇足だったかも。別に2曲とも良かったし、最後の曲なんかは現在進行形を示すという彼らしい姿勢ではあったと思うんですが、なにしろ本編との落差がありすぎ。それと観客の拍手をそのまま使っていたけど、1〜2曲目とか9〜10曲目の緊張感漂う静かな場面で拍手が入ってくるのが、どうにも台無しな感じで、ちとずっこけました。

おれはこの映画を見る直前に巨人優勝を知って、惨憺たる気分で館内に入ったんですが、映画があまりに良かったんで、終わった頃にはちょっとスッキリしました。うーんまた見たいっす。てか日本また来てくれないかしら。
posted by デンスケ at 14:37| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。