2006年08月27日

大友良英+さがゆき

25日、森下文化センター。この中村八大企画は去年11月のピットインも見ましたが、やっぱほぼフル・メンバーの今回の方が断然良かったですね。演奏は大別してトイ・ポップ風とフリー・ジャズ風って感じだったけど、おもしろかったのはトイ・ポップ風の方で、8人〜12人の大所帯なのに音圧とかダイナミズムのまったくない、空間の中を粒っぽい音がぶくぶく泡立ってるみたいな音像って感じ。すごく空間的というか音響的。やっぱり大友という人は、こういうコラボものでも、今の自分の音というか実験的な要素というのが必ず入ってくるよなあと。

その去年の時に、さがゆきは苦手だなあみたいな話を書いたんですが、やっぱ今回もダメでしたね。今回は前回みたいなユルい雰囲気じゃなくて、適度な緊張感があって良かったのだけど、やっぱヴォーカリストとしての存在感とか独自の魅力とかが決定的に欠けてるんですよね、おれにとっては。ヴォイス・インプロもやってる人なのに、すごくメロディーとか音階とか譜割りとかにとらわれてると思うし、フリーっぽくなるところでもあらかじめあるものをなぞってるみたいな感じがあるし。声そのものにもさして魅力がないし。

たとえば渋谷毅のピアノのみで歌った曲なんかはかなり良かったんだけど、それにしたってピアノに断然負けてるって思ったし。全体的にも演奏はすごくイキイキしていたのに、ヴォーカルは躍動感が乏しくて、負けてんなあって感じありましたよ。彼女の歌だったら、渋谷や近藤達郎の鍵盤の方がよっぽど歌ってるって感じで。

で、個人的なこの日のハイライトは山本精一ですね、やっぱり。3曲ほどヴォーカルを取って(すべてさがとのデュエット)、特に「上を向いて歩こう」が素晴らしかったです。この曲がもつ穏やかで豊かな世界観みたいなものを、彼の木訥としたヴォーカルが見事に表していて、秀逸なカヴァーだったと思いますね。彼の歌声を聴くのは羅針盤の最後のライヴ以来だから、ほんと久しぶりだったんだけど、やっぱりいいですねえ。滋味ありまくりって感じでね。また歌うようになってほんとに良かったです。
posted by デンスケ at 19:36| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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